綺麗な色のゴム製の手毬は次第に店頭から姿が消え、軟式テニスの球が使われるようになった。鞠つき歌には昔からの伝承された歌が多く、中には意味不明の歌もあった。

あんたがたどこさ

あんた方 どこさ 肥後 さ

肥後何処さ 熊本さ

熊本何処さ 船場さ

船場山には 狸がおってさ

それを猟師が 鉄砲で撃つってさ

煮てさ 焼いてさ 食ってさ

それを木の葉で チョッとかぶせ

 

いちりっとりゃん

いちりっとりゃん

ながれぼし

しんがら ほっけきょう

ちょんまげよ

 

じいばば十よ

じいばば十よ じいいばば二十

じいばば三十 じいばば四十

じいばば五十 じいばば六十

じいばば七十 じいばば八十

じいばば九十 じいばば百

じいばば一貫 貸しました

 

ひとめふため

ひとめ ふため みやこし よめご

いつやの むすこさん なにいって やっかまし

ここのえで とお

 

一もんめの一助さん

一もんめの いすけさん

一の字が 嫌いで

一万一千一百石

一斗一斗一斗米の

お札を納めて 二もんめに渡した

 

二もんめの にすけさん

二の字が嫌いで

(以下省略)

 

一列談判

一列談判破裂して

日露戦争 始まった

さっさと逃げるは ロシヤの兵

死んでも尽くすは 日本の兵

五万の兵を 引き連れて

六人残して皆殺し

七月八日の 戦いで

ハルピンまでも 攻め寄って

クロバトキンの 首を取り

東郷大将万万歳

 

青葉茂れる桜井の

青葉繁れる 桜井の

里のわたりの 夕まぐれ

木の下蔭に 駒とめて

子の行く末を つくづくと

忍ぶ鎧の 袖の上に

散るは涙か はた露か

 

毬つき歌となった文部省唱歌